前田紀貞建築塾 第10期 2回目
1/25の前田紀貞建築塾 第10期 2回目の様子をお伝えします☆
【設計演習コース】
今回は、第1課題で扱うルールを10案ずつ考えてくる、ということが課せられていました!!
まずラフに10個考えてみるというのが大事なのです^ ^
肩肘を張らずに考えたものの中に良い物が紛れていることはよくあります☆
■ マリさん
紙にダイアグラムを書いて、20個ほどアイディアが出てきました(^o^)
20のアイディアの中には幾何学的な操作を思わせるモノ(ずらす・吊る等)が多かったように思われます。
幾何学的な操作はわりと用意に建築的操作と結びつきます。
しかし、より魅力的な建築空間を目指すためには「一度、建築から離れる」ことを考えなければなりません!!
「まさか!こんなモノと建築を結びつけたのか!?」
という驚きが、建築そのもの面白さにも直結するのです(*^_^*)
マリさんの案の中では。。。
・繊維
・泡
・実
などが、建築から少し飛躍を感じます◎
■なおき
なおきが持ってきた不思議な模様に、まず心を奪われました。
「墨割り」という日本の伝統的な染め物の技法によってつくられた模様です。
「墨流し(マーブリング)」と少し似ていますが、「墨割り」では独特なひび割れ模様が発生します(*_*)
写真の内のスケッチブックに張られている「墨割り」の作品をとても美しいと思いませんか?
これがどのように建築と結びつくかは、まだ分かりませんがワクワクしますねヽ(=´▽`=)ノ
なおきが持参した案でもうひとつ興味を引くものがありました!
それは、サッカーの試合データを分析してルールにしようとする案です☆
「ボールの軌跡」や「選手の軌跡」を分析すれば建築空間の中に密度差を創り出す。
手がかりになるかもしれません(●^o^●)
■福岡さん
「ツール・ド・フランス(自転車競技)」のチーム内での各選手の働きをルールにするという案が興味深かったです(^O^)
「ツール・ド・フランス」とは基本的には団体競技です。しかし主な賞は個人に与えられます。
各チーム9人で構成され、1人あるいは2人のエースとそれをサポートするアシストにわかれます 。
各チームは賞をエースに取らせるために戦略をねり、チーム全員がそのために行動します。
各チームのアシストは自分が風よけになったり、エースがパンクなどのトラブルで集団から遅れた場合には後ろで待ち、引っ張って集団に復帰させたりします。また、エースが落車に巻きこまれないようにガードしたりすることもあります。
それゆえ、各チームのエースがこれらの賞を獲得したということはチームとして獲得したということに他ならないのです\(◎o◎)/!
つまり「ツール・ド・フランス」という競技では、「チームが個人のために尽くし、個人がチームのために尽くす」という図式ができています。
この図式は建築に置き換えると、どうなるのでしょうか?
来週以降に期待しましょう☆
【建築論】
「存在」とは?
この写真に写っている「謎の物体」を塾生たちが手に取って、じーっと観察するところから講義は開始しました^ ^
塾生たちが、ひとしきり観察し終わった後、前田塾長から「これは何だ?」という質問が投げかけられました(・・;
「形容しがたい」「気持ち悪い」などの返答が帰って来ました。
何に使うのかもよくわからないし、「なんでもないもの」と思うのが普通でしょう。
「謎の物体」に変わって、ライターを塾生たちに見せてから先ほどと同様の質問をすると「ライター」という答えが帰って来ました。
「液体の入ったプラスチックの容器」や「青くて透明なもの」などといった答えは帰って来ませんでした。
「当然だろ!!」と言われてしまいそうですが、では「謎の物体」と「ライター」はどこが違うのでしょうか(・・?
「ライター」は火をつけるための道具ということで世にその名が知れ渡っています。
そのため我々はどうしても「ライター」という「道具」として見てしまうのです(-_-;)
「謎の物体」はどのような用途に使うのか、などの具体的な情報を我々は知らないために「謎の物体そのもの」をしっかりと見ようとするのです。
この時、「謎の物体」は「存在」しています☆
「道具性が喪失」して「物そのもの」がハッキリと見える時、それが「存在」していると言えるのです。
建築家は、空間を存在させることを目的としなければなりません!!
以上、1/25分のブログでした☆
前田紀貞アトリエ 松下健太